検索ランキングを決める上で重要な「RankBrain」って何者?

検索ランキングを決める上で重要な「RankBrain」って何者?

検索ランキングを決める上で重要な「RankBrain」って何者?
[ 目次 ]
  • ■これからの検索体験
  • ■RankBrain(ランクブレイン)の働き
  • ■人工知能に振り回されてはいけない

多くのサイト管理者は、検索結果に自身のサイトを上位表示したいと考えているはずです。
そのためにはGoogleのランキングを決定するアルゴリズムにも意識を向けてみましょう。

中でも今回取り上げる「RankBrain」(ランクブレイン)は、ランキングを決める上で3番目に重要なシグナルであると、Googleが公言しているほどの大切な要素です。
検索結果を決めるためのアルゴリズムは数多とあります。その中でも「RankBrain」は特に重要度の高いものだということですね。

しかし、この「RankBrain」とは一体何者なのでしょうか。

今回は「RankBrain」の謎に迫るとともに、アルゴリズムに対してサイト運営者はどのように意識すべきかを考えていきたいと思います。

これからの検索体験

かつては、検索結果を決める要素はシンプルでした。
条件さえ満たしていれば、たとえユーザーの求めるページでなくても上位表示できていたのです。

しかし、Googleはそれを良しとしていません。
より正確に、ユーザーの求める答えを持っているページを提供したいと考えています。

実際に利用するユーザーとしても、同じ気持ちですよね。
たとえば何か調べたいことがある時、検索結果に並んでいるサイトがどれも中身のない、キーワードを並べただけのものだったら困ってしまいます。
だからこそGoogleは、より良い検索体験を実現するためにさまざまなアルゴリズムを作り出し、ユーザー満足度をより高めようとしているのです。

その中のひとつが2015年に導入された「RankBrain」という、機械学習を用いた人工知能です。
「RankBrain」は、かつてGoogleのエンジニアたちが手作業で構築していた検索アルゴリズムを隅に追いやり、今ではGoogleの検索結果の約15%を処理しているといいます。

その結果、GoogleのCorrado氏は以下のように言いました。
「展開が始まってから数か月がたち、RankBrainは、検索クエリに対する結果に寄与する、3番目に重要なアルゴリズムになった」

ちなみにこれは、最適な検索結果を導き出すために稼働していたこれまでのアルゴリズムを否定するものではありません。
あくまで、数多あるアルゴリズムの中のひとつだという認識が正しいでしょう。

RankBrain(ランクブレイン)の働き

肝心の「RankBrain」とはどういった働きをするものなのでしょうか。

たとえば「とあるお笑い芸人のボケを担当する人物名」を検索したとします。
かつての検索結果であれば、そのキーワードに完全一致した単語を使用しているページを返してくれました。
もしかしたら、同姓同名の別人が運営するブログも、上位表示されていたかもしれませんね。
しかし、それではユーザーを本当の意味で満足させることができません。


そこで活躍するのが「RankBrain」なのです。

「RankBrain」は、そのキーワードを検索するユーザーが何を求めているのか学習します。人の手を介さずとも、勝手に情報を蓄積して、答えを推測してくれるのです。

ちなみに「人の手を借りずに機械が自ら学ぶ」機械学習のことをディープラーニングといいます。

Googleのエンジニアがいくつかのページを確認し、トップに表示すべきページを選出したところ 70% の正答率だったのに対して、「RankBrain」は 80% の正答率だったそうです。
ディープラーニングを行うことで「RankBrain」はより精度を高め続けていくのでしょう。

先ほどのたとえであれば、その人物の相方やコンビ名、代表的なネタ、出演番組や所属事務所といった関連情報にマッチする情報も提供してくれます。

完全一致ではない、曖昧な単語であっても、ユーザーの求めるものを解釈してさまざまな答えを提供する……そのために「RankBrain」は活躍しているのですね。

また「RankBrain」は、もしも今まで一度も受け取ったことのない情報であっても、その意味を推測して的確に処理してくれます。従来のアルゴリズムとは異なった方法での解釈をしているのです。

人工知能に振り回されてはいけない

「RankBrain」の出現は、ユーザーの検索体験をより高度なものへと進化させます。
一方で、サイトの運営者たちはこれに対して、新たに何か心がける必要があるでしょうか?

結論からいえば、何も変わることはありません。

何故なら、根本にあるGoogleの目指しているものは何も変わっていないからです。

「RankBrain」はユーザーがより素早くほしい情報を手にするためのシステムです。
そのためサイトの運営者は、これまで通りユーザーを満足させるコンテンツを提供し続けていくことが重要になりますね。

キーワードやリンク数ばかりを意識して、中身のないコンテンツばかり作っても、なかなか上位表示は望めないでしょう。SEOは小手先では成果を得られないものです。

「RankBrain」が人工知能でユーザーの求める答えを推測するように、サイトの運営者たちもユーザーの欲するものをじっくり考えて提供していくようにしましょう。そうしてユーザーが満足するコンテンツができたならば、自ずとGoogleにも評価されるサイトとなっていきますよ。

PAGE TOP